第3回研究会は,ネットワーク委員会を中心に湘南工大の情報工学科とコンピュータ応用学科,ならびにメディアセンターの協力を得て,プログラム学習の授業にレゴ・マインドストームをどのように取り入れるかというテーマで行いました。具体的には、レゴで組み立てた自動車に光センサーを取り付けたライントレーサを走らせるという題材でした。プログラミング方式は,通常のブロック配置方式とC言語方式に分かれて実習しました。
当日の日程は、担当と大学側でぎりぎりまで詰めていたため、次のようなものがホワイトボードに書かれて始まりました。それでも実際にはこの通りというわけにはいきませんでしたが。
9:00〜9:15 |
あいさつ他 |
9:15〜10:00 |
座学・組み立て |
10:05〜11:10 |
11:10〜12:00 |
学科紹介(情報工学科・コンピュータ応用学科) |
昼食 |
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13:00〜13:15 |
湘南工科大学のIT戦略 |
13:15〜14:00 |
日本語ワープロ:プロジェクトX裏話 |
14:05〜16:30 |
課題 |
途中,大学の学科紹介や,最初の日本語ワープロ開発に携わった天野教授の当時の裏話(NHKのプロジェクトXでも放映された以外の話)などを挟みながら和気藹々と時間が過ぎていきました。
特に後半の課題においては,皆さん「教材」ということそっちのけで(私だけか?)とにかくトレーサの駆動部分の改良やら重心の調整やらハード的な作業と,光センサーからの入力に対してどのような制御をさせるかというソフト的な作業を必死になって繰り返していました。
プログラミングといえば,まず「Hello! World.」を画面に表示させるところから始まるような題材では最近の学生や生徒は食いついてこないという状況に対して,ひとつの手立てを提供してくれたのではないかと思います。ExcelのIf関数の使い方くらいから苦労する生徒もいるなかで,プログラミングとはどのようなものかということを手軽に体感できる優れた教材(日本ではおもちゃ扱い?)だと思いました。
最大の壁は導入費用でしょう。現在新しいものが出ていますが,一セット約4万円というのは多くの学校にとって4人に1台というのも難しいでしょうか。
最後に,ネットワーク委員会の委員長である矢部先生(一番右下写真中央)が集計された参加者のアンケート結果についてですが,概ね好評だったようです。一人に一台あったほうが良かった,もう少し実習時間が長いほうが良かった,できない生徒の気持ちが良くわかった,などという感想が多数を占めていました。逆に,学校の宣伝が長かったという意見もありましたが,委員会としては,大学でどのような教育が行われているのかということを高校現場でも知っておくことが必要との判断でお願いしたものなのでご理解いただきたいと思います。「大学の情報科に入ったらワードやエクセルのすごい使い方を伝授されると思った」という学生もいるということです。
以上報告は県立二俣川看護福祉高等学校の若園でした。(現在情報の授業を担当していません・・・)
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