神奈川県高等学校教科研究会・情報部会
ネットワーク環境を授業に活かそう!
2002,7,29更新
 
ネットワーク環境を情報教育に活用している大学の実践事例から学ぶ研修会を行いました。
 
  • 【主催】 神奈川県高等学校教科研究会・情報部会
  • 【日時】 平成14年 7 月27日(土) 14:00〜16:30(受付は13:30〜)
  • 【会場】 文教大学 湘南キャンパス(5号館)
  • 【対象】 将来、新教科「情報」授業を担当される方、または「情報」の授業に関心のある方
  • 【参加者】 48名
  • 【参加された先生方へ】 研修会の際にWEBページ上で行ったアンケートの内容の中でお名前とメールアドレスが記録できませんでした。大変お手数ですが情報部会の各委員会に参加・協力してもよいとお答えになった方はohkawara@johobukai.net へ連絡下さい。
  • 【資料】 研修会のプレゼンテーションの資料のダウンロードはこちら。(1.5MB LZH形式ファイル)
  • 【内容】
    夏休み中の猛暑の土曜日。最寄の駅からバスで20分の文教大学湘南キャンパスは総レンガ壁の洒落た校舎。熱心な教員の参加数は48名。当日はオープンキャンパスで高校生の見学者もかなりいました。
    メディア棟と名づけられた5号館のコンピュータ教室。
    一般の県立高校では40台のPCしか入らないスペースに、
    3人掛けの机が30台。
    そして各机のカバーを開けるとノートPCが総数90台という効率の良さ。
    Windows2000でIDとパスワードでログインという環境。
    情報部会の研修会の為に、個別のIDとワンタイムパスワードを発行してくれました。
    まず宮川裕之教授の発表を項目別に報告します

    【アンケート集計デモ】
    文教学校の校内用HPに用意された「情報部会アンケート」をクリック。
    現れたアンケートの項目は
    (1) 来年度からの教科「情報」に関する授業資料等の準備は?
    (2) 「情報」でインターネットを利用しますか?
    (3) ホームページを授業で活用する予定はありますか?
    (4)「情報」という授業では
    (5) ネットワークのセキュリティ(例えば、パスワード管理等)の方針決めは誰が?
    (6) 「情報」ではコンピュータを生徒にどのくらい利用させますか?
    (7) あなたは個人でパソコンを所有していますか?
    →参加教員は、フォームに従って7項目のアンケートに答えて(リストより選択して)
    「送信」
    →宮川教授がAccess(Exelも可)で即刻、集計結果をディスプレイしてくれました。
    ■研修会に参加した県川崎高校定時制の五十嵐先生の感想■

    300人もの学生を相手に授業を展開するためには、
    生徒と教員のダイナミックな情報交換が困難であるが、
    それを見事に克服する事例を示していただいた。
    ネットワーク環境を利用した授業展開の実例として
    大変興味深かった。高校でも活用したい技術である。
    今後の情報部会の研修に盛り込めると良いと感じました。
    【授業のホームページをなぜ立ち上げたか】
    ■学力の多様化に対応するクラスマネージメント
    ・落ちこぼれと浮きこぼれが出ないような工夫ができないか
    ・「測定」と「調整」のサイクルを短くして(アンケートの事例のように)
    ダイナミックな授業ができないか
    ■ 授業内容を事前に知らせる(事例)
    (1)シラバスの公開(公式的なHP。手段として3・4年前から利用)
    ・ 授業計画
    ・ 概要
    ・ 評価方法
    ・ 生徒の事前学習に必要な情報
    ・ 授業記録
    (2)授業のホームページ(各教員が自発的に立ち上げるHP)
    ・公式な公開よりも詳細に、生徒との意見交換ができるような環境を作る。
    ・授業の資料を掲載しておく
    ・ 毎授業後に授業の内容をメモしておく
    (3)研究室のホームページ
    ・ゼミの交流会や教授のスケジュールの公開
    【何が変わったか】
    ・ 学生は授業のHPから発信される情報を利用して、授業に参加し始める。
    ・ 授業時間外も教員と学生との間のコミュニケーションがとれる(研究室の門をたたくことが増えた。
    教員と学生が疎遠になるとの危惧とは正反対の結果になった)
    ・ 電子メールでのやりとりが当然になった。
    ・ 一方通行の授業から双方向へとダイナミックな状態になった。
    【努力していること】
    ・ 最新の情報への更新(古いデータの削除など、大変だが大切なこと)
    ・ 授業資料のデザイン(単位修得済みの学生に下請けを頼むと好結果を生むことも)
       文字と絵
       動画・音声へ
    ・ 学生の質問や意見交換に電子掲示板の活用
    【学生にもネットワーク環境を活用させる仕組みとその教育効果】
    ・ ネット上のクイズを毎授業後に課する。成績の4割を占める。
    ・ 課題の提出の仕方 
       (1)電子メール(CCで自分宛にも送ること。これは提出した証拠になる。)
       (2)大きいサイズの提出物は共有フォルダ(サーバakakuraのublic1,public2,public3)を利用
       (3)Webでの提出
    ・ 資料のネット上の共有フォルダ(public1,public2,public3)からの配布
    【ITを活用した授業展開の事例紹介】
    ・ 専門選択科目「情報と経済」(月曜)
    ・ 履修人員330名(実質290名前後)が静かに授業を受ける。
    ・ 毎回の授業の理解度を確かめるためにネットクイズを実施(水曜締め切り)
    ・ 各学生の得点は毎回Web上に掲示(木曜)
    ここで、生徒どうしでの情報交換については詮索しない。(明らかに高校と違う)
    正規の試験では、毎回のネットクイズを自力で解いた者しか解けないように工夫。
    【まとめにかえて(本キャンパスでの教育の情報化の歩み)】
    ・ ネットワーク環境の確立(宮川教授の赴任は平成元年)
    ・ 電子メールの利用(最初は同僚との2人だけから)
    ・ ネットワークを利用した教育情報の公開
       情報関連科目から情報関連科目以外の科目へ
       授業資料のデジタル化
    ・ 主たるユーザを育てる土壌
    ・ 利用者のすそ野を広げる工夫(コンピュータ関連(8%)以外の授業でも広まる)
    −10分休憩−
    「活用を支える運用の考え方」
    佐久間拓也氏(文教大学情報学部講師 情報センター主任:ネットワーク担当)久保田幸子氏(文教大学湘南校舎情報処理課 マイクロソフトオフィシャルトレナー)
    (1) 教員サイドから
    ・「情報」の科目は、すべてを教員が把握して、その知識を授けるという従来型の授業ではなく、「学び方」の一例をしめし、「多様な学び方」を模索させる方法の方がよい授業となる
    ・してはならないこと、すべきことを明確にしてその中で工夫させる
    ・制約でかためてしまうより、いろいろな経験を!
    (2) 教室管理と運用の考え方
    ・教育の方針が実現できる環境(多くのユーザが満足できる環境)の調整
    ・システムがどのようなポリシーからどのような設定になっているかの広報
    ・作り上げた環境が維持できているかどうかを見守る(back up logの解析)
    ・上記のようなポリシーにいたる具体例
    ・運用ポリシーを実現する技術等


    最後には、情報部会のアンケートを、冒頭のアンケートと同様にフォームに従って送信するというパフォーマンスも。
    結果は、宮川教授がExcelに落として手渡してくださいました。

index